
インサイドセールスはThe Modelの要!未経験者をしっかり育てていくために3つのポイントとは
近年、BtoB営業の効率化・分業化が進む中で「インサイドセールス」が注目を集めています。
とりわけ『The Model』に代表される営業プロセス分業の中核を担う存在として、多くの企業が導入を進めています。しかし、注目を浴びているからこそ、現場には未経験者が多く入ってきており、育成の重要性がますます高まっています。
本記事では、インサイドセールス未経験者を戦力化するために欠かせない3つのポイントを紹介します。
まずは「インサイドセールスのあるべき立ち位置」を確認し、その後、研修やOJT、ロールプレイングなど育成フェーズでの具体的施策、そして独り立ち後に活躍できるようにするためのポイントについて詳しく解説します。
目次[非表示]
- 1.1.インサイドセールスのあるべき立ち位置を理解させる
- 2.2.研修・OJT・ロールプレイングで現場感を養う
- 2.1.研修
- 2.2.OJT(商談同行・フィールドセールスとの連携)
- 2.3.ロールプレイング
- 3.3.独り立ち後の成長を促すサポート体制を整える
- 3.1.KPIの可視化とフィードバック
- 3.2.定例1on1の実施
- 3.3.成功事例の共有
- 4.まとめ
1.インサイドセールスのあるべき立ち位置を理解させる
未経験者を迎え入れる際、最初に行うべきことは「インサイドセールスとは何か」をしっかりと理解させることです。単なるテレアポ要員ではなく、マーケティングとフィールドセールスの橋渡し役として、リードの育成(ナーチャリング)や商談化が主な役割です。
『The Model』におけるインサイドセールスの立ち位置は、「マーケティング施策の重要な最初の受け皿」とも言えます。そのため、自社の商材やターゲット理解に加えて、マーケティング施策との連携、その後顧客を受け渡すフィールドセールスとの情報共有など、全体最適を意識した行動が求められます。
この立ち位置を理解せずに業務を始めてしまうと、「とにかくアポを取る」という目的化された動きになりがちです。その結果、質の低い商談を生んでしまい、営業プロセス全体のパフォーマンスに悪影響を与えることもあります。まずは職種理解を丁寧に行い、自身の役割が営業全体のどこにあるのかを明確にすることが重要です。
2.研修・OJT・ロールプレイングで現場感を養う
役割の理解ができた後は、実践的なスキルを身につける段階に進みます。ここでは、以下の3つのアプローチが効果的です。
研修
未経験者には、まずインサイドセールスの基本スキルをしっかり理解させることが大切です。
具体的には、顧客心理の理解、ヒアリング技法、リードの温度感を見極めるための質問スキルなど、インサイドセールスに必要な知識及び課題ごとに提供できる自社のサービスの強みをしっかり学ぶ機会を用意しましょう。
OJT(商談同行・フィールドセールスとの連携)
実際の現場を知るためには、フィールドセールスとの商談同行や、架電時のリアルな対応を先輩社員と共に行うことが有効です。
生の会話を聞き、対応フローを目で見て、実際に試すことで学びの定着が早まります。また、マーケティング担当者との打ち合わせに同席することで、営業前段階の思考にも触れられます。
ロールプレイング
ロールプレイングは、実践に近い状況で自信とスキルを磨く貴重な機会です。
先輩やトレーナーを相手に、リードへの架電を想定した対話の練習を繰り返すことで、話法のブラッシュアップや柔軟な対応力が身につきます。録音・録画によるフィードバックも効果的です。
3.独り立ち後の成長を促すサポート体制を整える
インサイドセールスが独り立ちしてからも、継続的な成長を支援する環境が不可欠です。
育成期間が終わったからといって放任するのではなく、次のような仕組みを取り入れることで、より早く一人前へと育てることができます。
KPIの可視化とフィードバック
未経験者が数字に対する意識を持てるよう、KPI(例:架電件数、商談化率、架電後の反応率など)を可視化し、定期的にフィードバックを行いましょう。
目標達成だけでなく、そのプロセスにおける工夫や学びを言語化させることで、考える力が育まれます。また他のインサイドセールスと情報共有することも、多彩な提案力を身につけるのに役立ちます。
定例1on1の実施
上司やメンターとの1on1ミーティングは、現場での悩みを言語化し、軌道修正を行う大切な機会です。
クライアントとのやり取りでの些細な疑問や、不安など感情面のフォローにもつながるため、モチベーション維持にも効果があります。
成功事例の共有
チーム内で成功事例を積極的に共有する文化をつくりましょう。未経験者は他のメンバーの成功から多くを学びます。
「なぜその商談が生まれたのか」「どんなアプローチをしたのか」といった具体的なプロセスを開示することが、実務の引き出しを増やすことに直結します。
まとめ
インサイドセールスは単なる営業の前段階ではなく、営業成果に直結する重要な役割です。だからこそ、未経験者を迎える際には、適切な理解と育成が欠かせません。
- インサイドセールスの立ち位置を明確にする
- 実践を重視した研修・OJT・ロープレを実施する
- 独り立ち後も継続して成長できるサポートを行う
この3つのポイントを押さえることで、未経験者でも短期間で戦力化し、チーム全体の成果向上に貢献することが可能になります。